ハロウィーン前の、ソウル繁華街での雑踏事故で、日本人二人を含む154人の犠牲者が出ました。
明石花火大会歩道橋事故以外にも、雑踏事故が日本で過去にどれだけあったのでしょうか?
共通する原因と防ぐための対策をまとめます。
[st-kaiwa1]満員列車で、押されて背中の車両のドアのガラスがすとんと外れたときは群衆の圧力にぞっとした![/st-kaiwa1]
雑踏事故は日本にも過去にあった
明石花火大会歩道橋事故以外に、雑踏事故は日本にも過去にありました。
大きな雑踏事故は日本でも戦後だけでも、4度発生しています。
二重橋事件
1954年(昭和29年)1月2日の皇居一般参賀において、二重橋で参賀者の将棋倒しが発生した事故で、16名が死亡し65人が重軽傷を負った。。
・天気は快晴で、皇居には午前9時から午後3時までの一般参賀に38万を超え、列が自然に乱れ、群衆が石橋に殺到する状況となった
・規制したロープから、80名が押し出され、その時に前方にいた高齢の女性がつまずいて転倒し、後続の者が次々とその上に覆い被さる将棋倒しとなった。
・警備人員は皇宮警察の皇宮護衛官と警視庁丸の内警察署の警察官合わせて221名
彌彦神社事件
1956年(昭和31年)1月1日午前0時過ぎ、新潟県弥彦村の彌彦神社拝殿前で初詣客が新年の餅撒きに殺到し、玉垣が崩れて将棋倒しになった群集事故で、死者124人、重軽傷者80人を出しました。
・雪のない元日、前年は豊作で経済的に余裕のある家庭が多かった、バスなど公共交通機関が新潟県内でも大きく発達した時期で、近隣市町村のみならず遠方からの参拝者が増えていたなどの条件が重なり、これまでせいぜい2万人程度だった参拝者が、予想に反し、約3万人と大幅に増加していた。
・拝殿に向かう者と、参拝が終わり戻る者とが、中央の15段ある石段付近でぶつかり合い、滞留し、この重さにより玉垣が崩壊し、支えを無くした参拝客が後ろから押し出されるように次々と高さ3mの石垣から転落し、折り重なるように倒れ込んだ。
・多くの警察官がバス駐車場の交通整理に割り振られて境内にいなかった
横浜歌謡ショー将棋倒し事故
1960年(昭和35年)3月2日に、ラジオ関東が、開局1周年を記念として、「歌謡曲ゴールデン・ヒット・ショー」の公開録音を、神奈川県横浜市の横浜公園体育館で行った際に起きた雑踏事故です。
会場の北側入口で将棋倒しが発生し、約100名が巻き込まれて圧死12名、重傷者8名、軽傷者多数の犠牲者を出しました。
・定員は3,500名(立ち見を入れても4,000名)に対し、実際は、配布された8000枚の招待券を受け取った者のうち、約6,000人が来場しました。
・発生場所は、観音開きのドアが付いた横幅3mの狭い入口であり、2枚のドアのうち1枚を閉鎖していた。
・ドアの下には縁石が段差になっており、ここに足をとられて転倒したことが将棋倒しの原因と推定された
明石花火大会歩道橋事故
2001年(平成13年)7月21日に兵庫県明石市の歩道橋で発生し、11名が全身圧迫による急性呼吸窮迫症候群(圧死)等により死亡し,183名が傷害を負う被害を出した群集事故です。
・歩道橋において、駅から来た客と会場からの客が合流する南端で、1㎡あたり13人から15人という異常な混雑となり、「群衆雪崩」が発生した。
・会場の大蔵海岸と朝霧駅との間には国道2号が通っており、歩道橋以外の連絡がなく、この歩道橋がボトルネックとなった。
・事前の警備計画の協議が不十分だったうえに、兵庫県警察が暴走族対策を重視して夜店の配置を集中させ、暴走族対策の警備要員を292名配備していた一方で、雑踏警備対策には36名しか配備されず、雑踏対策が軽視されていた。
【ソウル雑踏事故】「群衆雪崩」警備に欠陥か コロナ規制解除、祝祭暗転 https://t.co/9Ben3zLG8F #デーリー東北 #韓国 #ソウル #梨泰院 #雑踏事故
— デーリー東北新聞社 (@daily_tohoku) October 30, 2022
雑踏事故の原因と対策
ソウル繁華街梨泰院での雑踏事故も、幅3メートルほどの狭い坂道に大勢の人が殺到し、下り方面に次々と折り重なるように転倒し、下敷きになったとのことです。
・新型コロナウイルスの行動制限が緩和されて初めてとなるハロウィーン直前の土曜夜で、梨泰院には普段より多くの人出があった。
原因究明はこれからですが、通行を整理する措置が不十分だった、自治体の事前準備と警察の警備計画に不備があったなどの指摘が出ています。
予測を大幅に超える群衆の数
当日の天気、久しぶりの開催など。
群衆が密集するボトルネックとなる場所の存在
狭い下りの坂道、石橋、歩道橋、石段など
事故のきっかけが発生しやすい要件がある
下りの坂道、ドアの下の縁石、出口の数、花火の打ち上げが合図
警備体制の不備
配備の警官が手薄。関係者の事前協議が不十分、以前の催しの、計画をそのまま踏襲など。
従って対策としては、
天候など種々の要因を加味した不足のない群衆の数の予測
雑踏事故が起こりやすい場所の特定
予測に基づく周到な警備体制の構築
段差や、もの、入り口の場所、スタートの知らせの花火など事故のきっかけとなるものの対策
イベントに参加する個人としては、できるのは、危険が予測される場所、時間帯を避けることくらいでしょうか。
[st-kaiwa2 r] 奈良の襲撃事件でも、数日前の街頭演説の警備計画そのままだったそうやからね[/st-kaiwa2]韓国の雑踏事故へのSNSの反応
[st-kaiwa3] 韓国の雑踏事故について、日本では大型イベントで警備員が居るから関係ないと思ってる方は甘いです。満員電車、初詣、花火大会、避難誘導時など
人が密集していれば何処でも、何時でも起こり得ます。
知識を持ち、早めの避難をする事で、防げなくとも退避する事は可能です。
[/st-kaiwa3] 引用:https://twitter.com/bookman_toshi/status/1586652468615618560
[st-kaiwa4] コロナ我慢でハチキレた若者かな?大勢の死者が出ている模様。群衆は凶器となる。楽しいはずのイベントで、まさか圧死するとは思わなかっただろうに…
ご冥福をお祈りします。
[/st-kaiwa4] 引用:https://twitter.com/imitation_noor/status/1586445481793978368 [st-kaiwa5] 資格講習何かでもよく教訓として出てくるけど『明石市花火大会歩道橋事故』が連想されてしまう。
この事故をきっかけに公共空間の安全性やイベント主催者や雑踏警備といった分野の義務と責任が明確化されたんよね。
日本でもコロナ明けなどで再発の危険はある。
[/st-kaiwa5] 引用:https://twitter.com/kuronekomasters/status/1586690717329821696 [st-kaiwa6] コロナ規制が終わったと言っても「密」過ぎて事故も起こる罠。
[/st-kaiwa6] 引用:https://twitter.com/Dice_kyoto/status/1586555759068090369
まとめ
- 雑踏事故は日本にも明石花火大会歩道橋事故以外に3件あった
- 4つの事故から共通する原因と対策をまとめた
- コロナ明けの日本でも十分起こりうるとの懸念の声多数
https://umifesta-kyoto.com/speculation-former-president-hu-jintaos-forced-exit/
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