シナモンのリスクとスパイスの歴史「種類を見きわめないと!」

雑学

アップルパイやシナモンロールのようにシナモンの香りは食欲を掻き立てます。日本でも生薬として、シナモンの一種ニッキが昔から使われてきました。一方、現在では、シナモンが、糖尿病、過敏性腸症候群またそのほかの胃腸障害など、さまざまな症状・疾患に良いとされサプリメントとしてネットでも広く販売されています。
大量にとっても、ナツメグのような死に至るリスクはないのでしょうか?

スパイスの日本での歴史を紹介するとともに、よく登場するシナモンにリスクはないのかまとめました。

[st-kaiwa1]最近シナモンキャラクターがお役御免になったとか!知らんけど・・ [/st-kaiwa1]

シナモンのリスクについて

シナモンのリスクについて見て行きましょう。

シナモンの種類

シナモンにはセイロンシナモン(セイロンニッケイ)とカシア(チャイナシナモン)があり、かっては、国産のニッキ(肉桂)がありました。

セイロンシナモンの方が肝障害の原因となるクマリンの含量が少ないのですが、メーカーは主にクマリンの含量が多いカシアを使用しているようです。

インドカレーによく使われるのは、カシアシナモンで、お菓子やチャイに使われるセイロンシナモンに含まれるクマリンはカシアシナモンに対しておよそ1/40だそうです。

カシアはチャイニーズシナモンと言うように、中国南部が原産です。
ニッキ(肉桂)は江戸中期に栽培が盛んとなり、和歌山、高知、鹿児島が特産地になっていました。
大正10年ごろまで、ドイツ、アメリカに生薬として、輸出するほどでした。

セイロンシナモン、カシアが桂皮を使うのに対し、肉桂は根皮を使うために、収穫には労力がかかり、いずれ廃れるようになりました。
現在では、商業目的の国産のニッキは確認されていません。
昭和の時代には金平糖の真ん中にニッキのかけらを入れたお菓子があったと、知人から聞きました。

かっては、スリランカ(旧セイロン)が生産地のトップでしたが(1970年代)、
今はインドネシアがトップで、中国、ベトナムと続き、スリランカは4位に落ちています。
スリランカ産のみがセイロンシナモンで、中国、ベトナム、インドネシア、マレーシア産はカシアです。

シナモン摂取でリスクはあるの?

シナモンのスパイスとしての少量使用には数千年の歴史があり特に問題はありませんが、シナモンがII 型糖尿病などの際の血糖値を下げるとして、シナモンカプセルがサプリメントとして販売され、長期にわたるグラム単位の摂取が勧められています。日本でもネットショッピングで簡単に買えます。

シナモンに含まれるクマリンという物質は過剰摂取すると肝障害を引き起こすとされています。
また、シナモンカプセルは妊娠女性にリスクとなり、動物実験では、シンナムアルデヒド(シナモンの香気成分)は胎児に悪影響を及ぼすことが示されています。

ドイツでは、食品調査で、シナモンクッキー中のクマリン量が制限値を部分的に著しく超過していることが示されたため、BfR(ドイツ連邦リスクアセスメント研究所)は、シナモン含有食品中のクマリンによる消費者への健康リスクを評価し、耐容一日摂取量(TDI)を:0.1mg/kg体重と設定しました。

東京都福祉保健局が調査結果を公表しています。(平成19年)
以下の表は体重50㎏の成人が1日当たりの摂取許容量を示しています。
(1ppmとは、1kgの食品から1mgのクマリンの検出を意味する。)

[table “” not found /]

スパイスとして摂取するのは、ほとんど問題はありませんが、サプリメントとして大量に摂取するのは危険が伴うと考えるべきでしょう。


[st-kaiwa2 r] サプリメント流行だけど良く考えないとかえって健康を害することにも![/st-kaiwa2]

日本のスパイスの歴史

日本ではスパイスは生薬としての位置づけが主流です。
古文書に登場したスパイスたちを見ておきましょう。
200年代 魏志倭人伝 山椒
700年代 聖武天皇時代 はじかみ(さんしょうを指す)、ニンニク、ごま、わさび
(熱帯地方原産生薬として渡来)こしょう、クローブ、シナモン
900年代         乾生姜、芥子(からし)
1500年代 豊臣秀吉時代 唐辛子
1700年代 江戸時代 ニッキ(肉桂)
江戸時代中期に栽培が盛んになった肉桂は、八つ橋やニッケイ飴にかかせませんが、現在では肉桂ではなく、シナモンが使われています。

[st-kaiwa2 r]シナモンロール大好物なんだが、250g以上は食べないようにしようと! [/st-kaiwa2]

シナモン過剰摂取へのSNSの反応

[st-kaiwa3] シナモンには肝毒性があるクマリンが含まれる
香りつけに少しならセイロンシナモンは問題ないけど
カシアは許容量が少ない 糖尿病予防目的でサプリでシナモンを摂っているなら過剰摂取にならないようにカシアかどうか見た方がいい
[/st-kaiwa3] 引用:https://twitter.com/H860Lrc5aLfsY6B/status/1567802534210961409
[st-kaiwa4] ナツメグとシナモンの過剰摂取は危険だよー。
[/st-kaiwa4] 引用: https://twitter.com/YuzuFronta/status/1109432609560363008
[st-kaiwa5] 有機シナモン「”セイロン”シナモン」
と品名が書いてあれば【スリランカ=シンハラ語でセイロン】
特に シナモン は 含まれるクマリン濃度が産地で異なるから 気にする方が多いよな
(過剰摂取は肝障害を誘発)
[/st-kaiwa5] 引用:https://twitter.com/Paraivamarine18/status/1625751111314579456
[st-kaiwa6] 心臓バクンバクンの原因が分かった!
それは、シナモンの過剰摂取。
シナモンは桂皮という漢方薬の成分で、血流を良くする作用がある。
過剰に摂ったことで血流が良くなりすぎたのか、私の場合は心臓に来た。
[/st-kaiwa6] 引用:https://twitter.com/sarachan_007/status/1569188172147597312

まとめ

[st-minihukidashi fontawesome=”fa-hand-o-right” fontsize=”90″ fontweight=”bold” bgcolor=”#212121″ color=”#ffffff” margin=”0 0 0 0″]わかりやすくまとめると[/st-minihukidashi]
  • シナモンの摂取量のリスクについて、数字で示しました。
  • 日本のスパイスの歴史とともに、シナモンの種類やその特徴をまとめました。
  • シナモンの過剰摂取や、産地を気にするコメントが多い
[st-kaiwa2 r] 過ぎたるはなお及ばざるがごとしか![/st-kaiwa2] [st-mybox title=”関連” fontawesome=”fa-file-text-o” color=”#ccc” bordercolor=”” bgcolor=”#fafafa” borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=”” myclass=”st-mybox-class” margin=”25px 0 25px 0″] この記事を見ている人は以下の記事も見ています

ナツメグの致死量は?基礎知識から実際例まで!
日本には美味しいものがたくさんあります。 そのせいであるか、欧米のスパイス料理はあまり根付かない。 ましてや、使い過ぎに注意とか言われると、ますます引いてしまう。 注意喚起の代表的なものにナツメグとシナモンがあります。 知り尽くして、身近な

https://umifesta-kyoto.com/fos-demerit-food/
[/st-mybox]

タイトルとURLをコピーしました