令和の名著「93歳、崑ちゃんのハツラツ幸齢期」

年を取っても、これだけ若返ることができるのか、という実体験。令和の名著「93歳、崑ちゃんのハツラツ幸齢期」

老齢期の著作と聞けば、暗いのかと思いきや、なんのまばゆいまでの明るさ、まるで朝日が差し込んできたかのようです。
老齢期にはだんだん体力が落ちてきて、あとは、死期を待つだけのお決まりのコース。が、なんと、大村崑さんは若返っていって、常識を覆してしまいました。現役で働いているとのこと。多くの老齢期を迎えた人々に希望の光を見せてくれる一冊です。
☆家で、できるストレッチも数多く紹介してくれています。しかも、説明が分かりやすい。
大村崑著 「93歳、崑ちゃんのハツラツ幸齢期」
2025年3月25日初版 中央公論新社

大村崑のプロフィール

・本名:岡村陸治(おおむらむつじ)
・1931年11月1日に生まれる。
・出身は兵庫県神戸市長田区
・4人兄弟の長男。父は写真館、母は電気店を営む裕福な家庭に生まれる。
・9歳の時に父が急死。家族はばらばらとなり。本人は父の兄夫婦に引き取られる。
・神戸市立第一機械工業学校を卒業後、肺結核にかかり、右肺を切除。(左肺という説もある。)
・1950年20歳の時に神戸のキャバレー「新世界」のボーイとなる。
・1953年に当時関西地区人気司会者の大久保玲の一番弟子となる。
・1957年に大阪梅田の「北野劇場」専属コメディアンとしてデビューする。
・1960年に瑤子さんと結婚する。
・1960年3月1日に、テレビによる3組合同結婚式が行われる。(芦谷雁之助夫妻、芦谷小雁夫妻とともに)
・1969年に、喜劇集団「劇団笑いの王国」の座長につく。
・出演テレビドラマは「やりくりアパート」「番頭はんと丁稚どん」「頓馬天狗」「細うで繁盛記」など。
・主なCMは三輪自動車の「ミゼット」、大塚製薬の「オロナイン軟膏」「オロナミンCドリンク」
・趣味は相撲観戦で、相撲中継に映りこむ姿がしばしば見受けられる。
・2017年旭日小受賞

この本の目次

はじめに
第1章 どうせやるなら愉快な終活を
第2章 86歳で筋トレに出会った!
第3章 ぼくが生まれてきた意義
第4章 自分が変われば世界も変わる

この本から抜粋

(54頁)「老い」というヤツらが知らん間に悪さをするんですよ。あなたも油断してたら、えらいことになりまっせ。ぼくも気づいたときには、よたよた歩きの「ザ・おじいさん」になってましたから。

(75頁)86歳からはじめた筋トレのおかげで姿勢がよくなり、かなりの速足でスタスタと歩けるようになりました。息切れもなくなり、夜はトイレに起きることなくぐっすり眠れています。

(142頁)「下品な芸はするな」「下ネタはするな」「舞台で弱い者いじめで笑いを取るな」この3つは今に始まったことやなくて、ぼくが喜劇役者になってからずっと自分に言い聞かせてきたことなんです。

(145~146頁)孤軍奮闘してきた瑤子さんですが、ついに「モー、いやだ!こんな家出て行ってやる!」…いやあ、焦りました。…猛省しました。

コメント

・高齢者には元気が出る内容です。
読みやすいし大村さんの経歴も興味がありましたから
楽しく読めました。奥様の前向きでパワフルなご性格にも
拍手を送ります。

・番頭はんと丁稚どん を楽しみにしていた世代には、懐かしい話がいろいろと載っていて楽しく読みました。
自慢話が多いわけでなく 読みやすい自伝書です。長生きするコツも分かったような気がします。

・人生を芸人として過ごしてきた人の本は、読んでいて味わいがありますね。

・崑ちゃんは上手に年齢を重ねていると思います。自分は今まで、闇雲に100歳まで生きると言っていましたが、これからは崑ちゃんと同じ102歳を目標にします。崑ちゃんありがとう。
(以上アマゾンレビューより)

まとめ

・老齢期に始めた筋トレが、目覚ましい若返り効果を生み出した実体験をわかりやすく解説。
・名喜劇役者、名俳優である大村崑さんの波乱万丈の半生も描かれています。
・奥さんの瑤子さんの大村崑さんへのリードが光っています。

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