新・頭のよくなる本 (和田秀樹)、 7日間で突然頭がよくなる本(小川仁志)、 トニー・ブザン 頭がよくなる本、地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」などAI時代の現代でも、頭を良くしたいという人の願望は一向に衰えないようです。
昭和35年(1960年)に発行された、「頭のよくなる本」の走りとなった “頭のよくなる本 大脳生理学管理法”という、昭和アナログ時代の名著を掘り起こしてみましょう。
…忘れ去られ、埋もれる前に!
実は学校の成績が芳しくなかった知人が、祖父からこの本を贈られ、プライドを傷つけられて全く読まなかったというエピソードがあります。実際は、どんな内容だったのでしょう?
著作者
・林 髞(はやし たかし)…大脳生理学者
・1897年(明治30年)に山梨県西山梨郡山城村下鍛冶屋(現在の甲府市下鍛冶屋町)に生まれる。
・1918年(大正7年)慶應義塾大学医学部に入学をする。
・1932年(昭和7年)に当時のソ連のレニングラードに留学をする。
・イワン・パブロフのもとで、条件反射学を学ぶ。
・医学博士であると同時に、詩人であり、探偵小説家であり、多くの詩人や作家たちと交流がある。
ペンネームは木々高太郎(きぎたかたろう)
・1937年に「人生の阿呆」で、直木賞を受賞する。
・頭をよくするためには、米食よりパン食を推奨したことでも知られている。
著作本(頭のよくなる本)
・正式名は“頭のよくなる本 大脳生理学管理法”
・1960年に光文社から刊行(カッパブックス)。
・もくじは“頭をよくする原理”、“頭を悪くする原因”、” 頭の疲労度を考える”、”効果のある勉強・記憶法”、”生まれつきという悩み”、”性格も頭の働きのうち”、”頭が病気になったとき”と多岐にに渡り、 大脳生理学者としての、幅広い知識に小説家としての分かりやすさが加味されています。
一 頭をよくする原理
1 考える働きのメカニズム
2 食物と睡眠のとり方
二 頭を悪くする原因
1 空腹時、満腹時
2 食欲の場合、性欲の場合
三 頭の疲労度を考える
スポーツ、タバコ、コーヒーと頭の働き
2 アルコール問題
四 効果のある勉強・記憶法
1 勉強の時の注意
2 記憶力をたかめるには
五 生まれつきという悩み
1 もし自分がバカだったら
2 欲望、本能は身をほろぼすか
六 性格も頭の働きのうち
1 四つの神経型
2 脳波でわかること
七 頭が病気になったとき
1 ノイローゼの本体
2 アレルギーとストレス
現在関連する様々な要因がすでに網羅的に挙げられていることに感心するところです。
その他の著作本
(科学エッセー)
・頭をつかう人の食事(1961年 婦人画報社)
・勉強が好きになる本 大脳生理学が教える学習倍増法(1963年 光文社カッパブックス)
・北里柴三郎 日本医学の恩人(世界偉人伝全集1963年 偕成社)
・性=この不思議な原理(1966年 講談社現代新書)
・頭の良い子に育てる本(1967年 金剛出版社)
…他多数あります。
(探偵小説)
・人生の阿呆(1963年 版画荘、創元推理文庫、春陽堂書店)
…他多数あります。
(翻訳)
・パヴロフ及び其学派…フロ-ロフ(1938年 科学知識普及会)
・あなたはタバコがやめられる…ハーバート・プリーン(1959年 早川書房)
コメント
まだ部分的にしか読んでいませんが、結局簡単には良くならず、コツコツと取り組むことが必要と分かりました。(出典:アマゾンコメント)
まとめ
・この「頭のよくなる本」は今でも色あせを感じさせません。
・他の著作の題名を見ても読んでみたくなります。
このAIの時代に、検索しても、ヒットしづらそうな埋もれた宝をあえてこれからも掘り起こしていきます。