題名通りの“女と男”をテーマとした短編集です。
日本には素晴らしい作家が沢山います。司馬遼太郎さん、城山三郎さん⋯、極めつけは村上春樹さん。みなさん、読者を裏切らない。
村上春樹著 「女のいない男たち」 2016年初版 文藝春秋
村上春樹氏のプロフィール
村上春樹 1949年(昭和24年)1月12日に京都市伏見区に生まれる。(西宮、芦屋育ち)
小説家、翻訳家
・1968年 早稲田大学文学部に入学をする。演劇専修に進む。
・1971年 高橋陽子と学生結婚をする。
・1974年 在学中に国分寺駅南口近くのビルにジャズ喫茶をオープンする。(夜間はジャズバー)
・1975年 早稲田大学を卒業する。
・1977年 店を千駄ヶ谷に移す。
・1981年 店を人に譲り、専業作家となる。
村上春樹氏の著作と賞
・1979年『風の歌を聴け』で、群像新人文学賞
・1982年『羊をめぐる冒険』で、野間文芸新人賞
・1985年『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』で、谷崎潤一郎賞
・1996年『ねじまき鳥クロニクル』で、読売文学賞
・1999年『約束された場所でunderground』で、桑原武夫学芸賞
・2021年に村上春樹氏の『ドライブ・マイ・カー』映画化作品が、第74回カンヌ国際映画祭で、脚本賞を含む計3部門を受賞
・2021年に村上春樹氏の『ドライブ・マイ・カー』映画化作品が、第94回アカデミー賞で作品賞・脚色賞を含む計4部門にノミネートされて国際長編映画賞を受賞
短編小説集
・『パン屋再襲撃』
・『TVピーペル』
・『レキシントンの幽霊』
・『女のいない男たち』
本書の目次
ドライブ・マイ・カー
イエスタディ
独立器官
シェラザード
木野
女のいない男たち
本書からの抜粋
・(ドライブ・マイ・カー)69頁
「そういうのって病のようなものなんです、家福さん。考えてどうなるものでもありません。私の父が私を捨てていったのも、母親が私をとことん痛めつけたのも、みんな病がやったことです。頭で考えても仕方ありません。こちらでやりくりして、吞み込んで、ただやっていくしかないんです。」
・(木野)248頁
…関係を結ぶことになったのか、木野には自分の心の動きが思い出せない。その女には何かしら普通ではないものがあることを、木野は最初から感じ取っていた。何か小さな声で彼の本能の領域に訴えていた。この女に深入りしてはならないと。
コメント
(読書メーター)
・良作。個々のメタファーを愉しみながら、抽象的な世界感に浸れる短編集。完全な解釈を試むも良し、漠然とした心理状態のまま読了するのも良し、と思う。
(楽天レビュー)
・西島君が主役で映画になったということで、この本を購入しました。 とても面白い世界観で満足した一冊でした。 まさか、アカデミー賞を受賞するとは…
(アマゾンレビュー)
・親しい相手であっても人のことは(自分のことも)結局よく分からない? よく知っている世界、平穏な世界が、実はそうではないことに気づく。何も知らなかったこと、何もしていなかったことに気づく。真相は相変わらず分からないが。物事は進んでいく。その前と後とでは自分も変わってしまう。
(ブックオフレビュー)
・現実で起き得ることが題材にされてて、でも不思議な世界観もあって、抽象的で一回読んだだけだと分かり辛い部分もあったけど、人間の感情がうまく言語化されててすごく面白かった。 読めば読むほど気づきが沢山出てくると感じたからまたいつか読み返したい。
まとめ
・題名通り、女と男をテーマとした短編集である。深みがあり、読後にふと、考えさせられる作品である。
・村上春樹氏の本は多くの賞を受賞し、世界中で、多くのファンが次の作品を待望しています。この短編集を読んでも、その魅力が伝わってきます。
・コメントを読むと、やはり、村上作品に好感を持っている読者が多い。
☆サスペンスと同じで、抜粋コーナーでは、結論や要約部分を抜き出してしまうと、台無しになってしまうので、気を付けた。

